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小学校講演

東京学芸大学附属世田谷小学校に行ってきた。

この小学校は2回目。2年生は初めてで、うまくいくのか多少の不安をもちつつ学校に到着した。

担当の先生と挨拶をして体育館に入る。体育館の独特のにおいが私を包む。木やマット、様々なにおいが一気にあの時の自分を思い出せせてくれる。静かに車いすをこいで前に進む。壇上は高いので3段くらいの段を急遽つくって、主事さんに私を車いすごと持ってもらい、壇上に上がる。それからパソコンをつなぎ用意にかかる。そこでプログラム表に目がいった。2年生が企画、運営、全てを手作りで担ったそうだ。とてもよくできていると感心した。そうこうしているうちに子ども達と保護者の方々が入ってきた。どの子どもも体中からとてつもないオーラを発している。私は自分の体が少し後ろに動いたのが分かった。

とどこおりなく私の授業は終わった。いつもと違うのはここからで、今回は2年生のクラスの移動して質問タイムがあるという。私は体育館を出た。そこである男の子が私を待っていてくれた。この小学校は広いので私が迷わないように、体育館から2年生のクラスまでの地図を書いてくれていた。この地図がとても分かりやすく、私は迷うことなく行くことが出来た。

クラスの前につくと、掲示物に目がいく。ここは小さな美術館。子ども達の思いがぎっしり詰まった作品を見るのを楽しみにしていた。教室に入ると私の目に涙がたまった。なぜ、涙がでるんだろう。考えてみるとしばらく小学校の教室には入っていない。あの独特の雰囲気を体で感じ、一気にフラッシュバックしたのだ。それは自分の繊細な感覚を思い知った瞬間だ。そして、今この子ども達が私にしてくれたことを思うとそれは必然だった。


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